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TALK ABOUT-COFFEE & CHILL OUT 福井雄大(BROTURES & MATE.BIKE TOKYO)

ときにはビジネスに欠かせない相棒であり、ときにはリラックスタイムのパートナーにもなってくれる、一杯のコーヒー。毎日楽しむものだからこそ、その楽しみ方や付き合い方は人によってさまざまです。本企画では“COFFEE & CHILL OUT”をテーマに、各ジャンルで活躍するインフルエンサーをインタビュー。スマートなライフスタイルを過ごす人々の日常をショーケースに、コーヒーとの新しい付き合い方や、リラックス時間の過ごし方を探ります。

「過去にはコーヒー豆を焙煎したり、豆を挽いたりするのに自転車を漕いで動力にしていた時代がありました。また、ケニアやコロンビアなどでは、今でも自転車に収穫したコーヒー豆を大量に積んで運ぶ様子も目にしますし、アメリカではコーヒー豆をオーダーすると自転車で届けてくれるサービスが多く存在します。意外かもしれませんが、実は自転車カルチャーとコーヒーって、はるか昔から切っても切れない関係があるんです」

自転車とコーヒーの意外な関係の話からはじまった今回のインタビューは、東京の自転車カルチャーにおけるキーマンであり、仕事を通じて多くのアクティビティにも造詣が深い福井雄大さん。ピストバイク専門店「BROTURES」や、e-バイク専門店「MATE.BIKE TOKYO」を手掛ける多忙な日常の中心は、もちろん自転車。「遊び道具を扱ってライフスタイルの提案をする仕事なので、自分がいちばん遊ぶことに執着をしています。だから、ON・OFFの境目があまりない日常を送っているかも」。そう語る福井さんだが、最近では自転車との向き合い方にも変化があったという。

「ピストバイクのように趣味性の高い自転車も、もちろん好きですが、僕自身が年齢を重ねるにつれ、自転車との付き合い方も変化してきました。荷物を運んだり日常的な移動においては、MATE.BIKEのようなe-バイクの方がラクだし、気をつかわずに乗れるのがいいんですよね。遊びにおいても何かひとつの競技をプロフェッショナルのように極めるのではなくて、自然との一体感を楽しみつつ、ユルく遊ぶ方がいまの気分です。そんな風に、最近は肩肘を張らないリラックスした日常を意識しながら過ごしています」

福井さんのルーティーンは、朝一杯のコーヒーから。タンブラーに注いだコーヒーを手に、茅ヶ崎にある自宅近くの海を毎日のように愛犬と訪れ、波がよければサーフボードを持って海に入る日も。まさにON・OFFの垣根がない日常を過ごしているそう。

「朝はいつも7時頃に起きて、自分でコーヒーをドリップで淹れたり、たまには気分転換に抹茶を立てたりします。それを片手に、犬の散歩をしに近所の海沿いへ出掛けて、波をチェックしてコンディションがよかったらサーフィンをしたり。寒い時期もホットコーヒー飲みながら、あえて浜辺を裸足で歩く“アーシング”をするのが日課になっています」

福井さんがライフスタイルを語る上で、自転車とともに外せないのが、愛犬の存在。ワンちゃん向けのローフードを扱う「DOGGYBRO.」を運営するなかで、愛犬のみならず、自らの食に対しても意識が向きはじめたという。

「最近のライフスタイルにおけるテーマは“食の見直し”です。単に食材を選り好みするのではなくて、食の観点で自身の身体と向き合うことにハマっています。つい先日も京都にある道場を訪れて、仲間と5日間のファスティング(断食)合宿に挑戦しました。アタマも冴えるし、ファスティングに向けた準備期間を通じて意識も高められるし、自分の身体に対して、多くの発見や気づきが得られました。他にも、大好きな肉を絶ってみたりと、いろいろ模索をしています」

さらに、大好きで毎日飲んでいたコーヒーとも、ファスティングへの挑戦をきっかけに、付き合い方を変えたという福井さん。以前は集中力を一日中途切れさせないために飲んでいたそうですが、集中の持久力を育むために、思い切ってデカフェ(カフェインレス)に切り替えたとも。

「コーヒーって瞬発的な集中力を補うのには最高のサポーターだと思っていて、これまではことあるごとに何杯も飲んでいました。いわば、ドーピング感覚ですね(笑)。でも、自分の身体としっかり向き合うようになってからは、己の力だけで集中力を途切れさせないようにするためにも、あえてカフェインの入っていないコーヒーだけを楽しんでいます。並行して楽しんでいるお茶もほうじ茶を中心にしたり、極力カフェインの力に頼らないことを心がけています」

考え方やライフスタイルが変化しても、それぞれの根底にある“気持ちの切り替えに欠かせないもの”という点では、これからも付き合い方は変わらないと話す福井さん。それは、コーヒーも自転車も同じこと。

「車だけじゃなく自転車に乗りたくなるのも、デカフェに切り替えてもコーヒーを飲み続けるのも、やっぱりリラックスできる瞬間を求めているから。気持ちの切り替えは原動力にもなるし、ときには大きなヒントをもたらすことだってあると思います。そうした瞬間って自分にとって本当に大事で、ON・OFFの切り替えがないような日常を送っているからこそ、かけがえのないものだと思っています」

福井雄大/Fukui Yudai

2009年、ピストバイク専門店「BROTURES」をオープン。以来、国内外に拠点を増やしながら、海外と日本をつなぐサイクルカルチャーの発信基地として、自転車好きのみならずファッションシーンにも多大な影響を与えてきた。2017年には、犬と人のライフスタイルにスポットを当てたショップ「DOGGY BRO.」展開。2021年3月には、北欧初のe-バイク「MATE. BIKE」の専門店「MATE. BIKE TOKYO」をオープン。多忙な合間を縫って、バックカントリースキーやSUPボートなど、ライフスタイルに幅広い遊びを取り入れるアクティビストでもある。

BROTURES HARAJUKU
東京都渋谷区神宮前4-26-31
Tel: 03-6804-3115
https://brotures.com/

MATE. BIKE TOKYO
東京都渋谷区東3-25-7
03-6277-3987
https://mate-bike.jp/
https://www.instagram.com/matebikejapan/

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Designer | Web / Graphic / Movieなどクリエイティブデザインに関わることをやっています。 趣味が高じてアウトドアファッションのWebメディア運営やコワーキングコーヒースタンドMAKERS COFFEEの運営もしていました。 ストリートカルチャー、アメリカ西海岸の雰囲気が好き。